コーヒーの酸味が苦手な方へ知ってほしいこと
「コーヒーの酸味が苦手」と思っている方は、もしかしたらコーヒー豆本来の酸味に出会っていないかもしれません。具体的な淹れ方に移る前に、知ってほしいことがあります。
コーヒーの「酸っぱい」と「酸味」の違い
コーヒーの「酸っぱい」と「酸味」は別物です。違いは以下のように説明できます。
●酸っぱい:コーヒーが劣化して出てきた刺激的な酸味
●酸味:コーヒー豆が本来持つ果実のような酸味
コーヒー豆の保存の仕方が誤っていたり、いつ焙煎されたか分からない豆でコーヒーを淹れていたりすると、「酸っぱい」コーヒーになりやすいです。
「もしかしたら私の飲んでいたのは、酸っぱいコーヒーだったかも……」という方は、この記事を参考にしてコーヒー豆本来の酸味を味わってみてください。
酸味を抑えて、苦味を引き出す淹れ方
果物が苦手な人がいるように、コーヒー豆本来の酸味が苦手だという人も当然いるでしょう。そういった方は、以下の記事を参考にして苦味を引き出す淹れ方を試してみてください。
関連記事:[苦味の強いコーヒーの淹れ方]
◇苦いコーヒーが好きな方におすすめの淹れ方
コーヒーのおいしい酸味を引き出す淹れ方
コーヒー豆本来の持つおいしい酸味を引き出す淹れ方のコツは、以下の5つです。
コーヒー豆の焙煎度合い
コーヒー豆の焙煎度合いは、浅煎りのものを選びます。コーヒー豆は焙煎が深くなると、焙煎由来の苦味が強くなってしまうからです。
浅煎りのコーヒー豆では、新鮮な果物のようなフレッシュな酸味が味わえます。以下では、浅煎りのコーヒー豆を使う前提でお話を進めていきます。
コーヒー豆の挽き方
浅煎りのコーヒー豆は、普段よりも細めに挽きます。浅煎りは深煎りよりも生の状態に近くコーヒー豆が硬いため、成分を抽出しにくいからです。
具体的なコーヒー粉の粒の大きさとしては「中細挽き(グラニュー糖ほどの大きさ)」を目安とすると良いでしょう。
お湯の温度
浅煎りの豆でコーヒーを淹れる際は、お湯の温度を高めに設定します。これは上で説明したのと同じ理由で、浅煎りのコーヒー豆は成分が抽出されにくいからです。
具体的な温度としては、92度くらいを目安にすると良いでしょう。
お湯の注ぎ方
かなり勢い良くお湯を注ぐのが、浅煎りのコーヒー豆から酸味を引き出すコツです。お湯を勢いよく注ぐことで、コーヒー豆の成分が抽出されやすくなります。
深煎りの場合は土手を作るのが基本ですが、浅煎りの場合は粉がかき混ぜられるくらい勢い良く注いで構いません。
コーヒーの抽出時間
コーヒーの抽出にかける全体の時間を短くします。これは抽出に時間をかけ過ぎると過抽出となって、嫌な渋みまで出てきてしまうからです。
浅煎りのコーヒー豆で淹れる際は、およそ2分を目安に抽出を終えましょう。
コーヒーの酸味と一緒に甘味も抽出する
コーヒーの酸味をしっかり引き出せると、同時に甘味も出てきます。ただ、十分に引き出せないと土や草のような「グラッシー」「アーシー」と表現される風味が目立ってしまいます。
以下の記事を参考にして、酸味と甘味をしっかり引き出すコツを掴んでくだいね。
関連記事:[甘みの強いコーヒーの淹れ方]
◇コーヒーの甘みを抽出する淹れ方とは?珈琲屋が解説!
酸味がおいしいコーヒー豆の種類とは?
酸味がおいしいコーヒー豆の種類は、アフリカ産のコーヒー豆に多いです。例えば、以下のような銘柄が挙げられます。
● エチオピア:モカイルガチェフェ
● ケニア:レッドマウンテン
● タンザニア:キリマンジャロ
それぞれに味わいの特徴があるので、以下の記事を参考にして好みの銘柄を選んでみると良いでしょう。
今野直倫
放浪のバリスタ兼WEBライター。
JSFCAコーヒーソムリエ・食品衛生責任者・飲食営業許可取得。
全国各地でカフェを開催。
自家焙煎のコーヒーを焼きたて、挽きたて、淹れたてにこだわって、
お客さんの目の前で一杯一杯ハンドドリップ抽出。
コーヒーの知見を活かしてWEBライターとしても活動中。
自家焙煎やお家カフェの楽しみ方や、役に立つコーヒーの知識をお届けします。