コーヒーのハンドドリップ方法をチェック
まずはコーヒーのハンドドリップ方法をおさらいしてみましょう。
この記事ではペーパーフィルターを使った、ペーパードリップ式のやり方を解説していきます。
・手順
1) カップにお湯を注ぎ、温める
2) カップのお湯を捨てる
3) ドリッパーにフィルターを付けてコーヒー豆入れ、カップにセット
4) 約20㏄のお湯をコーヒー粉全体に掛け、30秒蒸らす
5) 「の」の字を書くようにゆっくり残りのお湯を入れて抽出
コーヒーを美味しく淹れるためのポイントは?
上記でご紹介したハンドドリップ方法をベースに、コーヒーを美味しく淹れるポイントをご紹介していきます。
お湯の温度に気をつけよう! 適温は95~80℃
ドリップする際、お湯の温度に気を付けていますか?
コーヒーは抽出時のお湯の温度で、味が変わってしまいます。
高い温度では苦みが強くなり、低い温度では酸味が強くなる傾向があると覚えておきましょう。
コーヒー抽出に適した温度は95℃~80℃ほど。
適切な温度内で豆や好みに合わせて温度を変えてみましょう。
たとえば、浅く焙煎した豆は酸味が強く出るので、バランスをとって95℃くらいの高い温度で淹れるとおいしそうですね。
コーヒー豆のベストな挽き具合を見つけよう
コーヒー豆をミルで挽く際、粉の粗さにも注意しましょう。
粉が荒いと酸味が出やすく、細かいと苦みが出やすくなります。
ペーパードリップなら、中細挽き(粒の大きさがグラニュー糖くらい)が丁度良いでしょう。
また、コーヒー粉は、粒のサイズが均一である方がハッキリとした味わいになり、美味しくなります。
味にこだわる方は、性能の良いミルを探してみるのもおすすめです。
豆とお湯の計量は美味しさを安定させる第一歩
コーヒーを淹れるときに気にしていただきたいのが、豆とお湯の量です。
豆とお湯の量が違えば、当然コーヒーの味は変わります。
豆とお湯の適したバランスですが、豆12gに対してお湯140㏄ほどが一般的。
ここから好みに合わせて豆の量を調整してみましょう。
参考までに、筆者の好みは豆16gに対して160㏄のバランスです。
また、コーヒーを淹れるたびに、豆とお湯は計量してみてください。
豆とお湯のバランスはコーヒーの味を決める大きな要因なので、好みの味わいを安定して出すためには毎回量を測る必要があります。
少し面倒ですが、美味しさにこだわるなら計量して損はありませんよ。
蒸らしでコーヒーの味を引き出そう
コーヒー粉にお湯を注ぐとき、必ずやっておきたいのが「蒸らし」です。
蒸らしとは、最初にお湯を少しだけ注いで20~30秒ほど待つ工程のこと。
このとき、豆の鮮度が良いとコーヒー粉がお饅頭のように膨らんできます。
膨らむ原因は粉に含まれるガス(二酸化炭素)が出てきているからで、蒸らしでガスを事前にだすことにより、お湯と粉がしっかりと接して味が抽出されるようになります。
お湯を注ぐときは小さく円を描くように
お湯をフィルターに掛けない
お湯がフィルターにかかってしまうと、粉に当たらずにそのままカップに落ちてしまい、味の薄いコーヒーになってしまいます。
味をしっかりと抽出するためにも、必ずお湯はコーヒー粉にあてましょう。
口の細いケトルや小さなコーヒーポットがあると、狙った場所にお湯を注げるので便利ですよ。
泡をフィルターにつけない
コーヒー粉にお湯を注いだ時、最初に泡が出てきます。
この泡はコーヒーに含まれる渋みやエグみといった美味しくない成分で、灰汁のようなものです。
泡をフィルターにつけてしまうと、美味しくない成分がカップに落ちやすくなるため気をつけましょう。
お湯を注ぐとき、大きく円を描いたり、一気に注いだりすると、泡が外側に逃げていくのでご注意を。
最後までお湯を注がないドリップ方法
最後に、少し特殊なドリップ方法をご紹介します。
淹れ方はいたって簡単。
お湯を注ぐとき、半分ほどのお湯を残してドリップを止めます。
その後、残ったお湯をそのままカップに注ぐだけ。
渋みが薄まり、すっきりとした味わいのコーヒーになりますよ。
コーヒーは最初の一滴が一番おいしく、最後の一滴が一番まずいと言われています。
コーヒーの美味しい味が出る前半だけ抽出してしまおう、というのがこのドリップ方法。
「お湯を後で淹れると味が薄くなるのでは?」と感じる方もいらっしゃると思いますが、コーヒーのドリップ後半は味が薄いので、濃さも大きくは変わらないのでご安心を。
もし味が薄く感じたら、コーヒー粉を多めにしてみるといいですよ。
注意点として、普通のドリップ方法より味にばらつきが出やすくなります。
毎回美味しく淹れるためにも、豆とお湯の計量をおすすめします。
まとめ
美味しいコーヒーの淹れ方をご紹介してきましたが、実はコーヒーの淹れ方に完全な正解はありません。
人により好みは違いますし、豆の特徴によっても適切な淹れ方は変わります。
だからこそコーヒーは奥深く、自分で淹れる楽しさがあります。
今回ご紹介したポイントを参考にして、自分にとって最高のコーヒーの淹れ方を探してみてくださいね。
杉本 直哉
コーヒーが好きが高じて喫茶探しや自家焙煎に手を出しているWEBライター。
毎日ハンドドリップでコーヒーを煎れ、おいしさを引き出すため試行錯誤しています。
コーヒーの味の確認や飲み比べでは、
焙煎や抽出条件を合わせて豆ごとの美味しさを感じられるようにしています。